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換気が重要 屋根裏の湿気対策

2021.08.11
 目次
 
夏の湿気や冬の結露は非常に不快なものです。
夏はジメジメ、冬は窓や壁などに結露が生じ、部屋中がカビ臭くなってしまうこともあります。
しかしそれだけでなく、湿気や結露は建物の構造躯体にも悪い影響を与え、耐用年数が低下してしまうことにもなりかねません。

実は湿気や結露などの不快な症状は、「屋根裏の状態」が深く関わっていることが少なくありません。
そこで本記事では、屋根裏の湿気対策について詳しくご紹介したいと思います。

屋根裏に生じる不具合事例

屋根裏は雨漏りや小動物の侵入を防ぐために気密性が高いので、どうしても湿気がこもりやすくなります。
そして屋根裏に湿気がこもると夏の高温多湿の環境下では野地板(屋根の下地板)の室内側や釘、金物などに結露が生じ、冬には暖房された室内と温度差が生じて結露しやすくなります。
屋根裏にカビが発生するトラブルや、釘や金物が錆びてしまうトラブル、小屋組みの木材が腐食してしまうトラブルなどは、こうした結露や湿気がこもることによって引き起こされるといっても過言ではないでしょう。

また近年増えてきている屋根断熱の家では特に屋根裏の気密性が高くなるので、建物内部で発生した湿気が天井から屋根裏に入り込んでしまうと湿気が抜けにくく、屋根裏に滞留して様々な不具合を発生させてしまうことがあります。
ほとんどが屋根面での防湿層と断熱材上の通気層の施工不良が原因ですが、こうした事例も少なくないのが現状です。

屋根裏の湿気対策に有効なリフォーム事例

屋根裏の湿気対策には、除湿剤や除湿マットを屋根裏に設置する方法もありますが、換気を行うことが最も効果的です。
そして換気の方法には大きく分けると2つの方法があります。
通気口を設けて空気の入れ替えを行う「自然換気」と、換気扇を設置して強制的に換気を行う「機械換気」です。

屋根裏の換気を効率よく行うためには、近年では棟換気が一般的によく採用されています。
棟換気とは軒下部分の吸気口から空気を取り込み、屋根の最も高い棟(屋根の頂部)の換気口から屋根裏部分にこもった熱気や湿気を建物外に排出する装置のことをいいます。
熱は高い部分に集まるので、屋根裏にこもった熱気を自然排出できる棟換気は換気をする上で非常に理にかなった方法といえます。
また夏に暑くなった空気を外部に排出するだけでなく、冬には室内側から上がってきた湿気を棟換気から排出させることができます。
現在、棟換気が設置されていない場合でも、金属屋根やスレート屋根(コロニアル、カラーベスト)で屋根の形状が一般的な切り妻や寄棟の場合であれば、リフォームで後付けすることが可能です。
その際には棟の部材を一度撤去して換気用の穴を開け、換気棟を設置します。


その他では、切り妻屋根の妻側に「ガラリ」と呼ばれる金物を取り付ける妻換気や軒先に換気口を取り付ける軒先換気などがあります。
いずれの方法も、雨が建物内に侵入しない様にするための雨仕舞いに要注意です。
また妻換気や軒先換気だけでは十分な効果が得られないことが多いので、注意が必要です。


一方、機械換気には吸気と排気を換気扇で行う方法や、送風機を設置して自然換気を補助する方法などがありますが、いずれの場合にも屋根裏の構造に適した換気方法を選ぶことが大切です。
ホームセンターなどで市販の屋根裏換気用の換気扇を購入してDIYで設置することも可能ですが、壁や天井に穴を開ける工事が必要になることが多いので、専門的な知識を持った業者に設置工事を依頼することをお奨めします。

また、湿った空気が屋根裏に侵入しない様に天井裏断熱材と天井仕上げ材との間に防湿シートを敷き詰めるなどの工夫も効果的です。

結露による水濡れと雨漏りの見分け方と、結露防止対策

結露に似た症状に雨漏りがあります。
天井点検口から屋根裏を覗いてみて、天井裏に水滴がついていたり、水染み跡があったりすると、その原因は結露と雨漏りのどっちだろうと思ってしまいがちです。
また結露と雨漏りは良く似た症状の場合があるので、プロの業者が見ても誤った判断を下してしまうことが少なくありません。
そのため雨漏りだと思って、本来必要な対策が行われないことが良くあります。
しかし結露と雨漏りは全く別のものです。
一方では、建物の構造躯体に悪影響を及ぼすという点ではどちらも同じなので、決して結露を軽視する訳にはいきません。

一般の方でもわかる最も簡単な見分け方は、水滴や水染みが発生する時期とどこに発生しているのかに注目することです。
雨漏りが雨の日や台風などの日に発生するのに対して、結露は冬の寒い時期に起きやすく、換気すると改善する傾向にあります。
また雨漏りが部分的に起きやすいのに対して、結露は比較的広い範囲に発生する傾向があります。
したがって季節に関係なく雨の日や台風のときに限定された範囲のみ濡れている場合には雨漏り、そうでない場合には結露が疑われます。
結露は気密性の高い住宅ほど起こりやすく、家の中と屋外の気温差によって発生するので、それを緩和するための断熱や換気などに十分な対策を施すことが重要です。
そして屋根裏は特に湿気が溜まりやすい場所なので、前述した換気対策の他に屋根裏の断熱工事をしっかりと行って、屋根から伝わってきた熱や冷気の影響を受けにくくすることが大切です。

まとめ

室内の水蒸気を含んだ暖かい空気は上へ上へと上昇し、最終的には屋根裏に入り込んでしまいがちです。
その場合に屋根裏の換気が不十分だと湿った暖かい空気の行き場がなくなるため、冬場には屋根裏で結露してしまいます。
温度が高くなるほど空気中には水分を多く蓄えることができますが、冬場に屋根裏で急激に冷やされると蓄えきれなくなった水分が結露水となって周りに付着するようになるためです。
したがって屋根裏に潜む湿気は、野地板や小屋組などの腐食や、釘や金物などの錆の原因にもなり、建物の耐久性にも悪影響を及ぼすといえます。

屋根裏での結露を防ぐためには、屋根裏の換気が不可欠です。
屋根裏換気扇を取り付けて強制的に換気を行う方法もありますが、棟換気と呼ばれている部材を屋根の頂部に取り付けて、屋根裏に溜まった暖かい空気を外部に排出させるのが効果的です。
夏場に熱くなった空気を外部に排出すると共に、冬場には室内から上がってきた暖かい湿った空気を棟換気から排出することができるので、屋根裏の湿気対策として非常に有効です。
棟換気はリフォームでも比較的容易に設置することが可能なので、屋根裏の湿気対策のひとつとして前向きに検討してみると良いでしょう。

 
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